祖母の分も猫背防止
99歳で亡くなった私の祖母は猫背で歳をとるにつれてどんどんひどくなり、最後の数年は深いお辞儀をしたような姿勢だった。私はヨガプラクティスをするとき、特にバックベンド(後屈)をするときによく祖母のことを想う。
体は常にしている姿勢が少しずつ体に染み込んでいくから祖母はお辞儀するような姿勢をすることが多かったということになる。
お辞儀文化である日本で生まれ育ち、台所でお料理しては低いテーブルに食器を並べたり片付けたり、家を掃除したり…。そして女性は目立たないように、控えめに、おしとやかにするべき、という時代であり胸を堂々と張って歩くようなことはあまりなかったのではないかと思う。
自分の健康のために、セルフケアのためにじっくり体を伸ばしたり胸を広げるような気持ち良さを実感するような時間をじっくり一人で味わうなんて祖母はきっと考えたこともないと思う。
決してお辞儀しているような前屈の姿勢が悪くて避けなければいけないわけではない。ただ前屈ばかりしてたら体が逆に後屈もできるということを忘れていってしまう。そして姿勢にはそれぞれその姿勢による「気分」がある。
全員が全員必ずそうだというわけでないが、一般的に前屈は「落ち着く、静かな」気分になる。だけど同時に前屈という姿勢は一般的に「落ち込む、内向的な」気分になるということもある。
逆に後屈すると一般的に「明るく開放的でエネルギッシュな」気分になる。だけど同時に「うちに秘めているものをさらけ出す」から怖い気分になるという人もいる。
私個人的にはbackbend(後屈、背骨伸展)の気分が大好きだ。
やっぱり一般的に歳をとるにつれて猫背になっていく傾向だからbackbendをすると体と気分の若さを維持している気分がするし、胸を広げるとハッピーで自信を持てるような気分になる。
そしてこのように自分そして自分の体のためにじっくり時間をかけるようなことができることに感謝をしつつ、祖母の分も堂々と胸を張って自信をもった女性として生きていきたいと思う。