崖っぷちに近づこう
崖っぷちに近づくのは怖い。その理由は当たり前だけど危ないからだ。崖っぷちに近づけば近づくほど落ちて痛い目に遭う可能性が高くなる。
もちろん実際歩いて崖っぷちに近づくのは危険だからやめて頂きたい。
でもヨガのプラクティスで崖っぷちに近づく練習をするのはお勧めする。英語では “play the edge”と言って自分の制限が実際どこににあるか探るような気持ちでプラクティスする。
例えば陰ヨガで身体の崖っぷち探りをするとしたら、ポーズの形を色々と試しながらそのポーズの形による感覚を注意深く感じ、「これ以上伸ばしたり圧迫したら体によくない」形がちょうど崖っぷちに近いポーズと思われる。この崖っぷち探しは人任せにすることはできない。もちろん先生と相談しながらポーズの崖っぷち探しをすることはできるが、実際ヨガポーズをしている本人が何を感じているのかが1番大切な情報だ。
体が「痛い!」と危険信号を送っているのにそれを無視してポーズを変更しなかったら体を痛めてしまう。これとは反対に崖っぷちに近づくのを恐れてしまうと必要な体への刺激が弱すぎて体が退化してしまう。刺激が強すぎず、弱すぎないポーズを自分の体と相談しながら常に探っていることになる。
この崖っぷちは定められた位置にあるわけではなく、その日の自分の体調や気持ちや行動、季節や気温や時間帯によっても変更するし、ポーズを5分ホールドするとしたらその間にも崖っぷちが遠のいたり近づいたりもするからその変化によってポーズの形を微妙に調節する。
確かに崖っぷちに近づくのは怖い。でもその恐怖感によって崖っぷちに近づくのを避けてしまうと健康、成長、変化が遠のいてしまう。
崖っぷち探りは身体的なものだけではなく、感情的、心理的、精神的なものもあるのでよく自分観察をしながら程良い恐怖感を感じてどのような変化が起きるか冒険してみよう。崖っぷちの向こうには素晴らしい景色が待っているかもしれない!